「今年、転職したけれど、年末調整はどうすればいいの?」
「前の会社の源泉徴収票は必要?」
「年末調整の書類に、前職の給与をどう書けばいいのかわからない……」
年末が近づくと、転職を経験した方から、このような疑問が出てくることがあります。
転職した年の年末調整は、現在の勤務先だけでなく、前の会社で受け取った給与も関係する場合があるため、少し分かりにくい手続きです。
今回は、年末調整を転職した場合の書き方や必要書類、前職の源泉徴収票の扱いについて、分かりやすく解説します。
その年の途中で転職し、年末まで新しい会社に勤務している場合、一定の条件を満たせば、現在の勤務先で年末調整を受けられます。
このとき、原則として、前の会社で受け取った給与も含めて、その年の所得税を精算します。
例えば、次のようなケースです。
3月に前の会社を退職
4月に新しい会社へ入社
12月も新しい会社に勤務
この場合、前の会社の給与と新しい会社の給与を合わせて年末調整を行います。
ただし、前職の給与や源泉徴収税額などを確認できることが必要です。確認できない場合、現在の勤務先で年末調整を行えないことがあります。
転職した年の年末調整では、主に次の書類を確認しましょう。
最も重要なのが、前の会社から発行される「給与所得の源泉徴収票」です。
この書類には、前職で支払われた給与や、給与から差し引かれた所得税、社会保険料などが記載されています。
現在の勤務先は、この情報を確認して年末調整を行います。
前の会社を退職したら、源泉徴収票を受け取っているか確認しましょう。まだ受け取っていない場合は、前の会社に発行を依頼してください。
現在の勤務先から、扶養控除等申告書や保険料控除申告書など、必要な書類の提出を求められます。
該当する控除を受ける場合は、必要事項を記入し、証明書などを添えて提出します。
提出する書類や記入方法は、勤務先の案内に従いましょう。
「年末調整の書類に、前職の給与を自分で記入するの?」
と疑問に思う方もいるでしょう。
前職の給与については、源泉徴収票などをもとに、現在の勤務先が年末調整に必要な金額を確認します。
そのため、前職の給与をどの欄に記入するかは、提出する書類の種類や勤務先の手続きによって異なります。
自己判断で金額を記入するのではなく、前職の源泉徴収票を現在の勤務先に提出し、記入方法を確認することが大切です。
また、扶養親族や配偶者、生命保険料などに関する申告書は、それぞれ記載する内容が異なります。前職の給与と混同しないように注意しましょう。
年の途中で退職し、その年のうちに再就職しなかった場合は、通常、退職した会社で年末調整を受けられません。
この場合、所得税を納め過ぎている可能性があり、確定申告をすることで還付を受けられることがあります。
ただし、実際に還付されるかどうかは、年間の収入や源泉徴収税額などによって異なります。
年内に再就職しなかった方は、前職の源泉徴収票を保管し、確定申告が必要か確認しておきましょう。
詳しくは、国税庁の「中途退職で年末調整を受けていないとき」をご確認ください。
最後に、転職した方が確認しておきたいポイントをまとめます。
① 前職の源泉徴収票を準備する
前職の給与を確認できないと、現在の勤務先で年末調整ができない場合があります。
② 現在の勤務先の提出期限を確認する
年末調整の書類には提出期限があります。源泉徴収票が手元にない場合も、早めに担当者へ相談しましょう。
③ 年内に再就職しなかった場合は確定申告を確認する
退職後に再就職していない方は、確定申告によって税金が戻る可能性があります。
転職すると、仕事内容や給与だけでなく、社会保険や税金など、さまざまな手続きが発生します。
特に初めて転職する方や、久しぶりに仕事を変える方は、分からないことも多いのではないでしょうか。
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株式会社人材Bank 代表取締役社長 渡邉賢司
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※年末調整の具体的な手続きは、個々の状況や勤務先によって異なります。最新の制度や詳細については、国税庁の年末調整に関する案内をご確認ください。